医学部受験情報

医学部受験専門家庭教師のブログ:問題集の使い方

難問揃いであった昔の医学部受験と違い、現在の医学部受験が受験生に求めている事は、標準レベルの時間をいかにミスなく解くことが出来るかです。
そして、その作業を問題量からみると厳しい試験時間内でこなす事が出来るかで合格不合格を判断しています。
簡単に言えば標準レベルの問題をどれだけ効率的に処理できるかという事を判断しているわけです。
他学部受験に比べると医学部受験では範囲的にまんべんなく出題されるケースが大半で、効率よく勉強を進める事が合格には必須となります。
このページでは効率の良い勉強方法について述べていこうと思います。

問題集について

受験生であれば日々の勉強に利用するのは教科書、参考書、問題集、過去問といったあたりでしょうか。
この中で使い方一つで効率が大幅に変わってくるのが問題集です。
みなさんは問題集をどのように利用しているでしょうか?
問題を見る→考える→解くという流れで問題集を利用していないでしょうか?
日頃から医学部受験に向けた勉強を行っていて、偏差値も高いレベルにあるならば上記の方法で問題集を利用しても問題ありません。
しかし、志望校にむけて偏差値がかなり足りない場合、上記のように問題集を利用していては時間的にかなりの無駄があり、非効率と言わざるを得ません。
問題集で例題を解く際、私たちは無意識で自分の頭の中にある似た問題を探しています。
似た問題があればスムーズに例題が解けますが、似た問題が頭の中になければ例題は解けない、または解けたとしても時間を費やします。
そして、この似た問題のストックが頭の中にたくさんあるのが時間をかけてしっかり勉強をしてきている生徒であり、偏差値の足りない生徒の場合はこの似た問題のストックが少ないのです。
当然、スムーズに解けるわけもなく、問題とにらめっこして長時間固まってしまうケースが良くあります。
この机の前で頭を抱えて固まっている時間がまさに非効率なのです。
現状、偏差値が足りないという事は勉強量不足、準備不足が理由の大半です。
頭にストックがないのに考え込んでも解答は出てきません。
そのため、偏差値が足りていない生徒は以下の方法で問題集を利用する事が望ましいと言えます。

問題集の使い方

まず問題集の目的を頭に解法のストックを増やすためと割り切ってください。
問題の解き方を考えるために問題集を使うわけではないのだと。
問題集は解説が問題の真下、または別冊に記載されているものを選びます。
章末や巻末に解説が記載されているタイプの問題集もありますがすぐに解説を見る事が出来ず使いずらいのでおススメしません。
問題集を開き解くべき例題を見つけたら、例題を解かずに答えと解説を見ましょう。
そして、答えと解説を閉じて例題を解きます。
かならず手を動かして解いてください。
この作業により短期的な記憶作業が終了です。
この作業を翌日、1週間後と同じ例題に繰り返すと、問題を見ただけで「あのパターンの問題か」と思い出すようになります。
こうして問題を見ただけでパターンがわかるようになる事ではじめて例題のストックを頭に入れた事になります。
問題集で解けない例題の前で30分~1時間固まっているくらいなら、こうしてどんどんストックを増やしていったほうがはるかに効率的です。
この似た問題のストックが増えてくると同系統の問題で解法が思い浮かびようになります。
受験において思考力や発想力などと言われているものは実際はどれだけ似た問題をストックしているかに過ぎません。
あとは医学部受験での合格に必要な7割の合格点をとれるだけのストックを作ればいいのです。
その状態まで勉強して、医学部受験本番に解法が思い浮かばない問題が出たら解けなくても問題ありません。
そういう問題はまわりも解けませんし、合格のために解かなければいけないわけでもありません。
合格するのに必要な知識をいかに効率よく覚えていくか、これが医学部受験の肝です。
無駄に時間をかけて解けない問題に挑むならば、その時間を知識の習得に充てましょう。

 

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私立医学部受験と他学部受験の違い

私立医学部受験と他学部受験は受験戦略において大きな違いがあります。
ここではその違いと私立医学部受験生がどのような方針で勉強を進めるべきかをお伝えします。

他学部受験生の受験戦略

一般に他学部受験では60~70%の得点率が合格の目安となります。
英語、数学、物理、化学の4科目であれば60×4で240点くらいが合格のボーダーラインとなります。
例として英語が得意で物理が苦手な生徒がいるとします。
この生徒が英語で80点取ることが出来、数学・化学がボーダーラインの60点を確保できれば、苦手な物理は40点でも合格になります。
さらに数学で70点取れれば、物理は30点でも合格です。
よって他学部受験生は得意科目に力を入れて、苦手科目はほどほどに勉強するという方向性で受験に臨んでも合格は可能です。
極端に得意な科目がある生徒は上記のような受験戦略で偏差値以上の大学に受かるケースも実際にあります。

私立医学部受験生の受験戦略

一方私立医学部を志望する受験生の場合はどうでしょうか?
私立医学部受験は他学部受験に比べると合格ボーダーラインが高いです。
他学部が4科目60点平均の240点で合格可能とすれば、私立医学部は4科目70点平均くらいが合格ボーダーラインとなります。
これが何を意味するかというと、得意科目での貯金が容易でない事を意味します。
苦手科目で20点ボーダーに足りないとすると、得意科目で90点取らなければいけなくなります。
得意科目とはいえ入試問題で90点取るだけでも至難の業ですが、私立医学部受験は現役生向きではない知識問題が出題されます。
こうした知ってるか知らないかだけで勝負が決まる問題は現役生はどうしても不利になります。
この点からも得意科目で得点を上積みする難しさが伝わると思います。
よって私立医学部受験で合格を目指す場合は全科目で偏りなくボーダーラインを超える事を目指して勉強を進めなければなりません。

私立医学部受験:苦手科目の克服はコストパフォーマンスが高い

前述したように私立医学部受験ではバランスよく各科目で点数を取る事が合格への第一歩になります。
たとえボーダーラインに届かない科目があっても、最低限のマイナスでおさえなければ合格はままなりません。
この点は他学部受験と違う私立医学部受験ならではの難しさと言えます。
そしてバランスよく点数を取るためには当然苦手科目の克服に力を入れなければなりませんが、苦手科目を克服するための勉強は得意科目を上積みする勉強よりもはるかにコストパフォーマンスが高いと言えます。
浪人生向けの知識問題も出題される私立医学部受験において、相応の高得点を取るためには時間のある浪人生が隅から隅まで勉強して覚えるような知識を習得する必要があります。
一方苦手科目でボーダーライン付近の点数を取るのであれば、基本~標準レベルの問題を解いていくことで可能です。
後はその基礎から標準レベルの理解が現状足りていないわけですから、それを各々の生徒の状況に合わせて習得させればいいわけです。
80点取れる得意科目を90点取れるようにするため隅から隅まで難問を含めた勉強をするよりは、基本問題をしっかり理解させ苦手科目を50点から70点に引き上げるほうがコストパフォーマンスが高いというのはそういった理由からです。

 

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医学部受験に向けて家庭教師と予備校どちらを選ぶべきか?

医学部受験での合格を目指すにあたり、大半の生徒は予備校に通う、もしくは家庭教師の指導を受ける事になります。予備校だけ、家庭教師だけ、予備校と家庭教師の併用、様々な選択肢がありますがここでは予備校と家庭教師それぞれの特徴について触れていきます。大手家庭教師センターで述べている事とは全く違う事もありますが、どちらが正しいか考えながら読んでいただければと思います。

予備校の特徴

予備校の特徴として挙げられるのは以下の点です。
①集団授業である。
②授業は年間のカリキュラムに沿って進む。
③質問に行くかどうかは生徒の積極性による。
④テキストの予復習は生徒任せである。
予備校の特徴は上記4点ですが、これは一般に言われている事と大差がないと思います。
一つずつ見ていきます。

授業の形式

集団授業に関しては個別塾はその限りではありませんが、一般の大手予備校は集団授業です。
集団授業と言っても、講師が一方的に指導を進めていくタイプの授業と、生徒と質疑応答を交えながら進めていくタイプの授業に分かれます。
自主的に勉強を進められる生徒は前者のタイプでも問題ありませんが、なかなか勉強に乗り気ではない生徒の場合は前者では成果が出ません。
いつ質問が来るかわからない緊張感のある環境を作ってあげないと、集中して授業に取り組めないケースが出てきます。
いわゆる予備校に行ってるだけで安心してしまう生徒はこのタイプです。
予備校ではみずから積極的に内容を吸収しようという心掛けが無いと成績は伸びません。
何を質問されても答えられるようにしっかり予復習をして授業に臨み、集中して授業を聞く姿勢づくりには質疑応答を交えながらの授業形式がベストです。
予備校に通っていて、成績に伸び悩みがみられる場合はまず、お子様にとってどちらのタイプの授業形式の予備校が向いているかを考えてみるとよいでしょう。

年間のカリキュラム

予備校は例外なく年間のカリキュラムに沿って進みます。
生徒の立場からすると、「自分がこの時期にここまで出来ていれば問題ない」というペースがつかみやすい反面、一度躓いてしまうと生徒が自力で何とかしないと、躓きを補う術がないという事でもあります。
暗記が中心となる生物、化学はともかく、積み重ね科目である英語、数学に関しては一つの躓きという小さな穴はのちに大きな穴へと広がります。
本来であれば「どこで躓いたか?」という事は生徒自身はその場でわかります。
しかし、予備校の予習に追われてしまうと、苦手分野の復習は後回しになりがちです。
後回し後回しを続けているとだんだんと苦手箇所が積み重なり、どこで躓いたかも曖昧になってきます。
せっかく予備校というペースメーカーがあるわけですから、それを活かすためにも苦手分野は後回しにせず、すぐに対処することが望ましいと言えます。

予備校での質問

予備校で授業を受けている生徒の大半は授業だけですべてを理解しているわけではありません。
当然、授業中に聞き漏らした部分や不明瞭な部分も出てきます。
それを補うのが講師への質問です。
しかし、質問に行けるかどうかは生徒の性格にもよります。
講師にでも遠慮なく質問に行ける生徒もいれば、シャイでなかなか質問に行けない生徒もいます。
後者の場合は当然、理解不十分な状態を放置して、予備校のカリキュラムが進んでしまうわけですから、良い状況とは言えません。

テキストの予復習

これは通っている予備校が講師、生徒間の質疑応答がないタイプの授業形式の場合に特に見られる傾向ですが、予復習をしていなくても、それを咎める人間がいないため、テキストの予習もせずに授業に出ている生徒が少なからずいます。
当然しかっりと予復習をして授業に臨んでいる生徒とそうでない生徒の間では同じ授業を受けていても理解度が変わってきます。
予備校に通っていても成果が出ていない場合は、授業前の予習をおろそかにしているケースが多々ありますので、そのあたりを見直してみると良いと思います。
ただし、すでに予備校についていけていない生徒の場合は予復習以前に苦手分野を補ってあげないと手遅れになるケースもあります。

大手センターが定義する予備校に向いている生徒とは?

大手家庭教師センターでは予備校に向いている生徒を以下のように定義しているケースが多いようです。
①基礎が出来ている。
②勉強のやり方がわかっている。
③志望している医学部に偏差値が達している。
上記の3点は教育の現場に立っていない人間が作り上げた定義である事が伝わってきます。
こちらも一つ一つ見ていきましょう。

基礎が出来ているか否か?

予備校に入った時点で全ての生徒が十分な基礎力を持っているとは限りません。
しかし、伸びる生徒は伸びますし、伸びない生徒は伸びません。
上記の定義では基礎が出来ていないのに伸びる生徒がいる点は説明がつきません。

勉強のやり方がわかっている

勉強のやり方がわかっている生徒など存在しません。
全ての生徒が自分の勉強法で間違っていないか不安を抱えながら、試行錯誤の勉強をしています。
そもそも勉強のやり方がわかっているのであれば予備校に通う必要さえありません。
赤本と問題集を使いながらの独学で十分なはずです。
この「勉強のやり方がわかっている」という言葉などは、実際には勉強をしてこなかった人間が机上の空論で作り上げた言葉と言い切って良い言葉です。

志望している医学部に偏差値が達している

予備校では偏差値が達している生徒しか医学部に受かっていないのか?というと当然そんなことはありません。
偏差値が足りていなくても予備校で成果を出して、最終的に医学部合格を勝ち取る生徒はいくらでもいます。

大手家庭教師センターでは上記の定義を充たしていない生徒が家庭教師にむいているタイプと煽る傾向にあるようです。
しかし、今述べたように、上記の定義を充たしていなくても予備校で成績を上げる生徒はいます。
では、それを踏まえた上でどういったタイプの生徒が家庭教師で伸びるのかを考えていこうと思います。

本当の意味で「家庭教師で伸びる生徒」とは?

根本的な部分として、「医学部に合格したい」という想いが生徒本人になければ家庭教師向きではありません。
押しつけの勉強では成績は伸ばせないので、「医学部に合格したいと思っているが伸び悩んでしまっている」という前提で話を進めます。

予備校で伸び悩んでいる生徒はすべて家庭教師向きではない

予備校で成績が伸び悩んでいるからと言って、安易に家庭教師を考える必要はありません。
たとえ入塾時に基礎が出来ていなくても、志望している医学部に偏差値が足りなくても予備校で伸びる生徒は伸びます。
ただし、そうした状態から結果を出す生徒には共通点があります。
その共通点とは”目先の勉強にこだわらず、自分の出来ていない分野を必死に勉強している”という点です。
当然、予備校の予復習もこなした上でです。
生徒本人にとっては予備校の勉強も進めながら苦手分野の勉強もしているわけで、これは時間的にも体力的にも大変な負担になります。
時間を効率よく使う事に長けている生徒、体力的に強靭な生徒の場合、この負担に負けず苦手分野の強化が予備校のカリキュラムに追いついてくるに従い成績は加速度的に上がり始めます。
もし、お子様が苦手分野の勉強を場当たり的にではなく、計画立てて進めているのであれば予備校でもうしばらく様子を見るという選択肢も考えられます。
ただし、この方法で予備校のカリキュラムに追いつくためには時間がかかるため、医学部受験まで時間の残されていない高校3年生や浪人生には現実問題、難しいかもしれません。

では家庭教師で伸びる生徒とは?

上記のような苦手分野の復習に対して、やる気はあっても何をやっていいかわからない生徒や勉強量はこなしているがどうにも勉強の効率が悪い生徒、こうした生徒は家庭教師で大きく伸びる生徒と言えます。
なぜならやる気があるという事は医学部合格に向けて、正しい方向を示す事さえできれば真っ直ぐに伸びてくれるからです。
予備校で伸び悩む理由は、予備校では合格までの道をどのように進むべきかの方針を全体的には示す事は出来るが、生徒個々に合わせては指示を出せないためです。
伸び悩んでいる生徒にとっては、どの部分から自分が躓いて、それを改善するために何をどれだけやればいいか、そして、医学部受験までの残された時間でどのように勉強をしていけばいいかがわからないのです。
いうなれば予備校は医学部合格というゴールの大まかな方向は示してくれるが、そこにたどり着けるのは方向感覚の優れた生徒であり、道に迷ってしまう生徒はそのまま迷い続ける、つまり不合格という結果が待つことになります。
対して、志望校合格に向けた知識を生徒それぞれの状況に合わせて効率的に補強し、合格への最短距離をその都度示す事に関しては家庭教師こそが最適です。
その指示は志望校に向けた受験対策から、課題の量、課題のこなし方にまで至ります。
これは予備校では難しい部分です。

医学部受験、家庭教師と予備校どちらがベストか?

家庭教師で進める、予備校で進める、家庭教師と予備校の併用で進める、いろいろな方法がありますが正解と言えるものはありません。
ただし、自分で勉強を進めていける得意教科に関しては家庭教師は必要ありません。
苦手科目に関しても医学部受験まで時間のある中学生から高校1年生くらいまでで、生徒本人が色々と考えて苦手教科に勉強時間を割いているようであれば、予備校で伸びる可能性も十分あります。
ただし、苦手科目をより短期間で効率よく解消するには家庭教師の方が適任ではあります。
逆に、1年以上予備校に通っているのに伸びが見られない科目のある生徒や、勉強の仕方に一貫性がなく場当たり的な勉強ばかりしている生徒の場合は、予備校で伸びる要素が薄いので、生徒に合わせた勉強法や対策を組むことの出来る家庭教師がベストと言えます。
以上の点から家庭教師と予備校を見比べてみると今後の進め方も見えてくると思います。

 

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浪人生の医学部受験Q&A

浪人生の医学部受験Q&Aです。
関連記事:浪人生の私立医学部受験

Q:現役生に比べて、浪人生が不利な事はありますか?

A:医学部によっては明らかに現役生重視の学校があると言われており、不利が無いとは言えません。
学校によっては浪人年数×10点減点されるといわれている医学部もあります。
しかし、勉強時間は現役生より確保できるわけですから、その点では明らかに有利と言えます。

Q:医学部受験で浪人生が多浪しやすいのはなぜですか?

A:もともと医学部合格の難易度が高いのも理由の一つですが、最も大きな理由は浪人生は時間に縛られない事があげられます。
予備校や塾に通っている時間を除けば自由ですし、年齢的にご両親の干渉も少なくなります。
その為、しっかり自分を律する強い気持ちを持っていないと、結果的に現役時代よりも勉強しないという事になり多浪につながります。
さらに、浪人になって最初に受ける模試で、新高3生よりも断然高い点数をとる生徒も多いので油断をするケースもあります。
しかし、勉強時間は現役生よりも確実に多いわけですから、しっかり勉強すれば成績も伸びますし、合格もできます。

Q:予備校を変えるべきか、家庭教師にするべきか悩んでいます・・・。

A:お子様の現状にもよりますのでどちらが良いとは一概には言えませんが、得意科目に関しては家庭教師は必要ないと思います。
予備校には仲間と切磋琢磨できる、外に出る事で気晴らしになるという利点もあります。
逆に伸び悩んでいる科目に関しては、予備校で成果を上げる望みは薄いと言えます。
予備校は年間の決められたスケジュールに沿って授業を行っており、つまづいた生徒を待っていてはくれません。
さらに、たいていの生徒はつまづいたと自覚していても、予備校の課題に追われるため弱点を放置しがちです。
また、どこが原因でつまづいてしまったのかを把握していないと、弱点の強化はなかなかはかどりません。
家庭教師の場合はまさに、その生徒のつまづいた原因を見つけ出し、生徒のペースに合わせて弱点を補う事が可能です。
よって、得意教科は予備校、苦手教科は家庭教師という使い分けが一般的と思われます。

Q:夜から勉強をはじめて、明け方まで勉強しているが問題ないか?

A:問題ありです。
受験は朝から夕方にかけてですので、日頃からその時間に頭の働きをピークに持っていく習慣作りが必要です。
特に浪人生の場合は時間的制約が緩いため、夜型になりがちです。
受験直前に朝方に変えろというのも難しいものですので、現役生と変わらない生活時間で活動するよう心がけましょう。

 

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現役生の医学部受験Q&A

現役生の医学部受験Q&Aです。
中学生から高校3年生までいかに勉強を進めるべきかは現役生の私立医学部受験を参照。

Q:医学部に合格するには5000時間ほどの勉強量が必要だと聞きましたが、本当でしょうか?

A:学校に行っている時間をのぞいて、夕方17時~深夜2時まで勉強したとして、一日の勉強量は8時間(夕食の時間1時間で計算)です。
それを625日間続けないと5000時間にはなりません。
勉強に時間がかかる理由は基礎力が欠如しており、効率の良い勉強が出来ていないためです。
たとえば次から次へと問題集に手を出し、「何冊も終わらせた!」と自己満足に浸ってしまう生徒は、成績につながらないケースがほとんどです。
一つの問題集をしっかり使いこなす事で身に付く基礎をおろそかにして、たくさんの問題を解くことで安心してしまうのはよくあるパターンです。
基礎を身につけると効率よく勉強が出来るため、5000時間もの勉強量は必要ありません。
基礎を身に付けるという事は要点・原理となるコア的なものをしっかり使いこなせるようになることを言います。
私達、東大医進会は中途半端な学力の生徒に対して、うわべだけの志望校対策を行いません。
まずは、こうした基礎力の養成を指導の中心に据えて指導を進めていきます。
最終的にはその作業こそが効率の良い学校別の対策につながります。
基礎を使いこなせない状態で学校別対策を行っても、入試本番で力を発揮できません。

Q:数学が苦手ですが、医学部合格は不可能でしょうか?

A:数学重視の医学部は正直厳しいと思います。
家庭教師センターの中には「苦手教科を得意教科にできる」と宣伝しているところもありますが、実際の受験レベルではそんな事はなかなか起こり得ません(受験まで時間のある学年は除く)。
しかし、問題の難易度的に数学ではあまり差がつかない医学部や、他科目でカバー可能な医学部もありますので、医学部合格に最低限のレベルまでは数学も引き上げる必要はありますが、不可能ではありません。
浪人生が有利な数IIIを受ける必要のない近畿大学、帝京大学などを受験するのも良いかもしれません。
また、実際の医学部生がステッドマンという分厚い医学辞典を使いますが、そこからわかるように医学部生に真に求められているのは記憶力です。
物理、数学以外は記憶力で優位にたてる科目ですので自信を持って受験に臨みましょう。

Q:高3生ですが、模試の点数が伸び悩んでおり心配です。

A:高3夏頃までは、浪人生が強力です。
浪人生は一通り学習を終えている上に勉強の時間にもゆとりがあるわけですから、浪人生が参加する模試で、発展途上の高3生の偏差値が伸び悩むのはやむを得ない部分もあります。
気にするべきは偏差値ではなく、どういった点数の落とし方をしているかです。
高3生で基本問題や小問集合問題を頻繁に落としているようなら早急な対策が必要です。
基礎力が欠けていると、今後本格的な受験問題に取り掛かった時に、問題とにらめっこする時間が長くなり、限りある時間がどんどん失われてしまいます。
また、解答をみても理解した「つもり」になっているだけという状態になりがちです。
同じような問題を何度も間違っているのであれば、お子様の状況に合わせて弱点補強が出来る家庭教師が最適であると思います。

関連記事:医学部受験は難しいという本当の意味

 

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受験日程の構築、志望校の絞り込み~私立医学部受験で重要な事

医学部受験では受験日程の組み方も重要なファクターです。
現役生は第一志望以外の受験校を偏差値と日程で漠然と決めてしまいがちです。
しかし、それでは合格はおぼつきません。

志望校は偏差値ではなく、適性で絞り込むべき

予備校や家庭教師センターとは受験日程の組み方をどこまで相談できましたか?
お子様の得意教科、得意分野、手の合う問題、手の合わない問題を把握した上で、苦手な科目で何点とって、得意な科目で何点とるという得点作戦を立て、その上で志望校の絞込みをしてくれましたか?
平均的な問題が多いが高得点が必要な医学部と、難問が多いが合格点は低い医学部どちらが向くタイプか把握した上でどの医学部を受験するべきか指示がありましたか?
問題量は多いが必ず選択肢に正解のあるマークシート方式と、問題量は少ないが正確な知識の習得が必要な記述式どちらが向いているタイプか判断した上で志望校に向け必要な勉強が出来ていますか?
「医学部受験は難しい」「医学部受験は特殊」と言うだけなら誰にでも言えます。
必要以上に煽られて緊張しすぎては身に付くものも身に付きません。
そこで当会はあえて言わせていただきます。
医学部受験は必ずしも難しくはないと。
ただし、広範囲にわたる受験に必要な知識を、的確に詰め込む必要があります。
また、問題の難易度は高くなくとも、解答形式にひねりがあるなど、落ち着いて受験当日をむかえなければ慌ててしまい、持てる力を発揮しづらい要素があるのも事実です。
そのような医学部受験を突破するために必要な作業が志望校の絞り込みと受験日程の的確な構築です。

おろそかにしてはいけない受験日程の絞り込みと志望校の絞り込み

上手な鉄砲でも的中させるのは容易ではない医学部受験。
やみくもに受験日程を立て受験校を詰め込んでも、下手な鉄砲も数撃てば当たるとは中々いきません。
それが医学部受験です。
現役生・浪人生ともに膨大な量の勉強をこなす事に精いっぱいで受験日程の組み方まではなかなか頭がまわりません。
特に受験日が近づいてくるとお子様もお父様お母様も先が見えなくなりがちです。
しかし、受験校の選定や受験日程を考える事は決しておろそかにしてはいけない部分です。
お子様がどういうタイプでどの医学部が向いているのか?
どういった得点計画を立てた上で、限られた時間を使っていくべきか?
どのように受験日程を組んでいくべきか?

 

医学部受験

医学部専門家庭教師の眼~浪人生の私立医学部受験

私立医学部受験というのは極めて特殊な受験です。
さまざまな角度から問われる問題を高速かつ確実に高得点に結びつけなければならないという合格の難易度の高さはもちろんの事、なにより受験者の層が特殊です。
受験者の層が特殊・・・それは受験者の大半がある意味で医学部受験を宿命づけられているという点です。
早くから駆り立てられるように勉強を開始しているお子様もいれば、自分の進みたい道をわかりながらもなかなかエンジンがかからないお子様もいます。
何とか跡取りを・・という親の気持ち子知らずで全く言う事を聞かず、浪人して初めて目覚める生徒もいます。
医師であるお父様、お母様は厳しい医学部受験をすでに乗り越えています。
しかし、お子様は現段階で当時のお父様、お母様のように医学部受験を乗り越える知識、意欲を持っているとは限りません。
これから医学部受験に臨むお子様たちは、例えば、中高6年間の学校生活を楽しみ過ぎてしまい医学部受験に向けた勉強のスタートが遅れてしまったり、タイミング悪く反抗期を迎え大事な時期に親御さんの言う事に耳を貸さなくなってしまったり、あるいはあまりに膨大な勉強量に嫌気が差してしまったり、成績の伸び悩みに自分の限界を感じてしまったり・・・様々な点から成績の下降やモチベーションの低下という状況に陥りがちです。
思い当たる部分もあるのではないでしょうか?
このような状況下で医学部受験を迎えると浪人という結果になります。
親御様の言う事に耳を貸さない、人の助言が耳に入らない、自己流の勉強やダラダラした勉強が通用するほど医学部受験は甘くありません。
浪人となったことではじめてその点に気づく受験生も少なくありません。

医学部受験において浪人生が有利な点

・時間的ゆとりがある。
・自己流の勉強で失敗しているケースが多く、それだけ伸びシロがある。
・医学部受験当日の独特な緊張感を経験済みである。
医学部受験当日の独特な緊張感を経験済みである。
上記三点が現役生に比べ、浪人生の有利な点と言えるでしょうか。
現役の受験生と比較して浪人生の受験に割ける時間の多さは間違いなく有利な点です。
ダラダラと過ごさず現役生と同じ時間に目を覚まし勉強に取り組むことが出来るという条件付きではありますが、少なくとも現役生が学校で勉強している9時から~16時までは自身の苦手分野の復習をするも自由、予備校に通うも自由です。
そして夕方~夜にかけても現役生と同様に勉強の時間を確保する事が出来ます。
さらに、受験に失敗しているだけに現役生に比べ危機感を持って勉強に取り組むことが出来ます。
また、自己流の勉強で失敗しているケースが多いため、専門家による医学部合格への対策に聞く耳を持った場合、かなりの伸び率を持っているケースがほとんどです。
医学部受験当日の緊迫感を知っているというのも現役生より明らかに有利な点です。
その空気を知っているという事で、受験当日に雰囲気にのまれてしまい実力を出すことが出来ないというケースが減少します。

医学部受験において浪人生が不利な点

・浪人しても危機感のないお子様が少なからずいる
・現役重視の私立医学部では浪人するごとに減点されてしまう
一方で上記二点が浪人生の問題点と言えます。
浪人してもまったく危機感がない生徒も少なからず存在します。
たいていの場合は「現役時代はほとんど勉強しなかったから、今年しっかりやれば受かる」と根拠のない自信を持っています。
当然、現役時同様、まわりの声にも耳を貸しません。
また予備校等で同様の考え方を持つ者同士仲良くなり危機感のなさを共有して、安心しているケースも散見されます。
しかし、この考えこそ、多浪につながる最悪の考えです。
まわりの多浪生も同じような考えで何度も何度も医学部受験に失敗しています。
「今年しっかりやれば受かる」と言っても、現役時にさえしっかりやれなかった生徒が浪人していきなり取り組み方が変わる事は稀ですし、私立医学部は現役生優遇の学校も多いため、不合格に終わった現役の時に必要であった合格点よりも上の点を取らなければなりません。
当然、勉強量も現役生であれば合格できる勉強量以上のものが求められます。
はたしてそれだけの量を現状の甘い考えでこなす事が出来るのかどうかという事になります。
結局はだらだらと時間を浪費し、翌年も同じように「今年は受かる」と言っているのが多くの多浪生の実情です。
気づけば3浪4浪です。
逆に、自分が合格にいたらなかった理由をしっかりと考えている生徒は上記のような言い訳はしません。
淡々と自分に足りなかった点を埋めるため勉強を進めます。

浪人生の私立医学部受験:まとめ

浪人という結果が出て数ヶ月はお子様にとって「自分の勉強が通じなかった」という明白な結果が突き刺さっている時期でもあります。
この時期こそ、お子様が次回の医学部受験に向け、人の意見を取り入れる可能性のあるチャンスなのです。
「この先どうやって勉強を進めていいかわからない・・・。」
「実は助けを求めていたが、意地になっていて言い出せなかった・・・。」
浪人直後に話を伺った多くの生徒から、上記のような返答が返ってきます。
実際はこのままではいけない事を生徒自身で分かっていたケースが大半なのです。
一度、SOSを出してくれた生徒は驚くほど医学部受験に対する姿勢が変化します。
これではじめて医学部受験を突破するスタートラインに立ったと言えるのです。
あとは医学部受験合格に向け、基礎的分野であちらこちらに開いている穴を補強し、必要な知識を様々な角度から問われても解答できるよう定着させ、合格に向けどの教科で何点貯金し、苦手な教科は何点取ればいいという綿密な得点作戦を立て、お子様のタイプに適した志望校の選定を行います。

 

医学部受験 医学部勉強法

医学部専門家庭教師の眼~現役生の私立医学部受験

現役生の医学部受験は勉強への取り組み方、勉強の進め方が学年によって変化します。
以下に各学年におけるおおまかな必要事項をまとめます。

医学部受験への取り組み方:中学生~高校1年生にかけて

この時期に最低限身に付けたいことは日常的にコツコツと勉強する習慣です。
中学受験を終えたばかりの中学一年生の時期に、受験の反動から勉強をまったくしなくなるお子様がチラホラと現れます。
この状態を長く続けてしまうと当然の事ながらお子様の能力は錆びつきますし、勉強習慣を取り戻すのにも相応の時間がかかってしまいます。
時間的にも精神的にもゆとりのあるこの時期に少しでも早く勉強習慣を取り戻すようにしましょう。
勉強習慣を取り戻すことが目標ですから近くの塾に通っても良いですし、塾では勉強に身が入らない性格であれば家庭教師を考えても良いでしょう。
その場合はプロ講師よりも、一緒に楽しく勉強できる学生講師の方が向くと思われます。
勉強習慣がある程度身に付いている場合は基礎の徹底です。
難しいものに手を出す必要はありません。
現在の医学部受験では広範囲に基礎力を問う傾向が強まっているため、この時期にしっかりと土台を作っておく事がそのまま合格への近道となります。
まずは、学校のテキストや塾の教材をしっかりとこなしましょう。
この時期は苦手科目を作らない事がなにより重要です。
一生懸命学校のテキストをこなし、塾に通っているのに成果が上がらない場合は復習のやり方がわかっていないか、塾が合っていない可能性が考えられます。
その場合はお子様の苦手分野をお子様のペースにあわせて指導できるプロ家庭教師を検討しても良いかもしれません。
早期の始動は当然、時間の限られた医学部受験では大きなメリットになります。

医学部受験への取り組み方:高校2年生

本格的な受験シーズンを迎える前のこの時期は、時間的にも精神的にもまだ多少のゆとりをもって、苦手分野の復習に時間を割ける1年となります。
言い換えると、苦手教科に腰を据えて取り組める最後の1年とも言えます。
この1年の過ごし方は現役での医学部合格という観点からは非常に重要な意味を持ってきます。
予備校で伸びている教科はそのまま自信を持って邁進して下さい。
家庭教師は必要ありません。
逆にある程度の期間予備校に通っているにもかかわらず成績が伸び悩んでいる科目は早急に手を打つ必要があります。
予備校のカリキュラム上、お子様の苦手分野を見つけ出し、穴埋めをしている時間はありませんし、お子様が苦手分野を克服する事を待っていてはくれません。
一度穴が出来てしまうと、予備校の自動的に進んでいくカリキュラムでは取り戻すことは非常に難しくなります。
苦手は苦手のまま放置され、次々と授業が進んでしまう。
その時その時の予備校の予復習に追われていると、自宅学習で苦手分野の強化に取り組むことはなかなかに難しいものです。
結果として、成績の伸び悩みや偏差値の下落につながります。
偏差値の停滞や下降が見られる場合は、弱点の発見→補強を無駄なく進めていく事が重要です。
そして、その作業はお子様だけに合わせて指導できるプロ家庭教師が最適です。
ただし、プロ家庭教師の中でも医学部受験に精通している講師でなければ意味がありません。
残念ながら学歴はあっても医学部受験の現状を認識していないプロ講師というのは存在します。
そうした講師は医学部受験に必要のない的外れな指導を行ってしまう可能性があるため注意が必要です。
高校2年生までに必要なことは、予備校で問題なく進めていける科目と家庭教師が必要である科目をしっかりと認識する事です。
その認識の有無でこの先の受験勉強の進捗スピードに大きな差が出てきます。
予備校で伸び悩んでしまっている苦手教科は日を重ねるにつれ勉強時間を圧迫します。
苦手教科の内容をなかなか理解できずテキストとにらめっこする時間が増えると得意科目の勉強時間が取れなくなってきます。
そして、最終的に必要な知識を身に付ける前に受験を迎えるという事になりかねません。
そういった点からこの時期の勉強方法の見直しは大きな意味を持ってきます。

医学部受験への取り組み方:高校3年生

医学部受験までに残された時間はわずかです。
苦手科目を残した状態で高校3年生を迎えてしまったのであれば、その科目の克服に無駄な時間をかける事は許されません。
時には「苦手科目はここまでしか点数をとらなくていい」という勉強に切り替え、得意科目の強化を図ったほうが良いケースもあります。
ここはお子様の状況、志望する医学部に合わせてケースバイケースで進めていくことになります。
そしてこの段階で初めて志望校に合わせた得点計画を考えていくことになります。
得点計画を立てたらあとはお子様にとって必要な項目を最短距離で埋めていく必要があります。
いわゆる志望校別対策です。
学校別の対策は予備校でも行いますが、お子様が苦手としている部分に的を絞って指導できるのが家庭教師の利点であり、だからこそ最短距離で効率よく吸収させることが可能となります。

医学部受験への取り組み方:まとめ

以上のようにお子様の学年によって必要とされる勉強内容は変化します。
そして、お子様の状況によっても予備校が向いているのか、家庭教師が必要なのか、家庭教師と言っても学生が良いのか、プロが良いのか様々です。

 

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